大腸がんとは?/症状
大腸は、結腸と直腸とに分かれ、がんの発生した部位によってその病状が少しずつ違い、結腸がんと直腸がんに大別されています。
結腸がんの症状は、便に血液が混じって発見されることが、最も多いものです。S状結腸がんは、それまでの排便習慣が変わり、便秘や下痢が起こったりします。またがんが大きくなって腸管が狭窄を起こすと腹部が張り、腹痛が起こったりします。さらに進行すると、貧血や全身衰弱が見られるようになります。腸閉そくや腸穿孔を起こすと緊急手術が必要となります。
直腸がんの特徴としては、便に赤い血液と粘液が混じることが多く、便秘が見られたり、便秘と下痢が交互に起こったり、しぶり腹を示したりします。また、大便が細くなることがあります。肛門部のがんは痛みがおこり便が垂れ流しの状態になったりします。進行すると貧血や体重減少、衰弱が見られるようになります。
原因/治療法・予防
食生活の急激な欧米化、特に動物性脂肪やタンパク質の摂取量が増えたのに対し 炭水化物や食物繊維の摂取量が減っているため便が大腸内に留まる時間が長くなり、食物に含まれていたり、
代謝によって発生した発癌物質が大腸粘膜に接している時間が長くなったためであると考えられています。
結腸がんの治療は、手術以外はありません。がんの周囲組織や周囲のリンパ節を含めて、がんの存在する部位を中心に腸大きく切除します。根本的に手術が成功できたと判断された場合の5年生存率は、70%から80%とされています。薬物療法は手術と併用したり単独で抗がん剤や免疫強化剤の使用が行われています。これら薬剤の効果はまだ確実と言えませんが、ある程度の効果は認められています。
直腸がんの治療法としては、やはり手術が必要です。肛門に近い直腸がんは、肛門を含めて直腸周囲組織をリンパ節ともに大きく切除し、左下腹部に人工肛門を作る手術法が行われます。
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