腎不全とは?/症状
血液を正常化する腎臓の働きが、正常の2分の1以下に低下し体液の恒常性を維持できなくなった状態を腎不全といいます。
尿が少なくなったり、またとくに極端に少なくなったり、逆に多尿といった排尿の異常が起って来ます。急性腎不全は初期症状に尿が極端に少なくなることが多いです。慢性じん不全の場合むしろ多尿傾向となり排尿のために夜間、数回目覚めるようになります。
原因/治療法・予防
腎不全を起こす原因はいろいろあります。急性じん不全の原因は大きなけがや出血、大手術ショック、脱水症などが主な物ですが、重症な腎炎や尿路の病気、薬物中毒、造影剤の使用、形の異なった血液の輸血で起こることもあります。また原因が分からないことも多い物です。慢性じん不全の原因は、慢性じんから起こることが最も多いのですが、最近は糖尿病性腎症から起こる物が著しく増え原因の第2を占めています。そのほか、腎硬化症、ネフローゼ症候群、慢性腎盂腎炎、尿路の病気、先天性の腎臓病などが原因のこともあります。
腎不全を現在以上に進行させない治療が基本になります。急性じん不全の治療の場合、原因となった病気の治療が先決です。そしてできるだけ早く人工透析療法を開始して栄養の保持と合併症の予防に努めることが大切です。慢性じん不全の治療はじん不全の進行を遅らせるための食事療法を正しく守ることが大切です。その内容は低たんぱく、原因食、高エネルギー食の治療症が基本になります。じん不全の比較的初期の段階からこの食事療法を開始すると、10年以上という長期間にわたって、じん不全の進行が抑えられることが分かっています
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