白血病の原因

他のがんと同様、実は白血病の原因と発生の機序についてはハッキリと判っていません。

今の段階での遺伝子を中心とする研究によると、がん細胞とは何らかの原因により遺伝子に傷がつく事で、死ににくくなっている細胞をいいます。しかし、血液細胞の遺伝子に傷つき、すぐさま血液細胞が死なずに増殖し続ける白血病細胞になるのではなく、いくつかの遺伝子の異常が重なり細胞ががん化することにより「白血病」になります。

こうした遺伝子に傷つけるものの要因としては、大きく知られているのはタバコです。また、その他、放射線、ベンゼンやトルエンなどの化学物質、抗がん剤なども要因の一つと考えられています。

その他としては、白血病の中でも「成人T細胞白血病」については、九州や四国に多いとされている「HTLV-I」というウイルスが原因とされ、「バーキット型白血病」では日本人の多くが感染しているとされる「EBウイルス」が要因となりうると言われています。但し、これらのウイルスに感染すると必ずしも白血病になるという事ではありません。

現在のところ白血病と遺伝の関係については「ファンコニー貧血」や「ダウン症候群」、「ブルーム症候群」などのまれに生まれながらにして遺伝子異常を持つ血液の病気で、白血病発症の頻度が高くなる事が知られていますが、その患者さんが必ずしも白血病になるというわけではありません。 また、一般的に白血病は遺伝しないので、白血病になった方の子どもさんや家族が必ず白血病になるというわけでもありません。

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