白血病とは?
血液は「赤血球」、「白血球」、「血小板」の3種の血球と、この血球たちが浮遊している液体の「血漿」より成リ立っています。 そして、これら血球は、骨の中にある「骨髄」の中の血球を作る細胞すなわち造血幹細胞で作られます。 白血病はこの骨髄の中で造血幹細胞がん化して勝手気ままに無制限に増えていく病気です。
通常、細胞は成熟すると、身体のメカニズムにより計画的に細胞が自然に死んでいくようになっています。 血球ならば、赤血球は約120日間、白血球で最も多い好中球においては約数時間、血小板は約数日間です。 しかし、白血病になり変異してしまったがん細胞は、このメカニズムがうまく働かず、細胞が死なず細胞が増え続けてがん組織になっていきます。 よって白血病は『血液のがん』として知られていますが、正確には『血球のがん』とも言えます。
このがん化した細胞においては、従来の血球の持つ働きをする事がないいわゆる「役立たずの細胞」となります。 これらの細胞が増える事により、本来作られるべき血球の造成が妨げられる事になり、身体に必要な働きがうまく稼働しなくなります。 そのうち骨髄の中で増えたがん化した白血病細胞は血管に出て血液の流れにのり体中に広がっていきます。 そして、リンパ節の他、肝臓や脾臓の中でも増殖をしていくようになってしまいます。
身体の調子がおかしいと思ったら早めに病院を受診し適切な治療を受けるようにしましょう。
主な白血病の種類
白血病は大きく分けて「急性白血病」と「慢性白血病」の2つに大別されます。
慢性白血病においては慢性的に経過し、未治療でも約数年間生存できる事もあります。
但し、急性白血病は急性に経過し、直ちに治療しなければ約数か月以内に死に至る事もあります。 また、急性白血病は細胞の種類により更に細かく分類でされます。
1.急性白血病・・・急速に進行する- 急性骨髄性白血病
- 急性リンパ性白血病
細胞の種類による白血病の分類
1.急性骨髄性白血病
- 急性未分化型骨髄性白血病
- 急性未分化型骨髄芽球性白血病
- 急性分化型骨髄芽球性白血病
- 急性前骨髄球性白血病
- 急性骨髄単球性白血病
- 急性単球性白血病
- 赤白血病
- 急性巨核芽球性白血病
2.急性リンパ性白血病
3.慢性骨髄性白血病
4.慢性リンパ性白血病
5.前リンパ球性白血病
6.毛様細胞白血病
7.大顆粒リンパ球性白血病
8.真性赤血球増加症
9.本態性血小板血症
10.慢性好中球性白血病
11.骨髄線維症
12.成人T細胞白血病・リンパ腫