急性骨髄性白血病とは?

白血病では、その経過とがん化した細胞の種類によって大きく4種類に分けられます。

その内、造血幹細胞で骨髄系の細胞ががん化したのが「骨髄性白血病」、リンパ系の細胞ががん化したのが「リンパ性白血病」と分類されます。そして、またその中で骨髄性白血病の血液を調べ、その形態的な特徴をもとに分けられたのが、「FAB分類(French-American-British Classification)」と呼ばれるものです。

その具体的な分類方法として、骨髄穿刺(こつずいせんし)により骨髄液の中にある細胞を採取し、染色して顕微鏡で観察します。その際にその細胞の種類により、骨髄性白血病をM0~M7のタイプに分類します。骨髄細胞中に幼弱な細胞「芽球(がきゅう)」つまり白血病細胞(がん細胞)が「30%以上」、新しいWHO分類では「20%以上」占めるものを「急性骨髄性白血病」と定義されています。

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急性骨髄性白血病の種類

  • M0 急性未分化型骨髄性白血病
  • M1 急性未分化型骨髄芽球性白血病
  • M2 急性分化型骨髄芽球性白血病
  • M3 急性前骨髄球性白血病
  • M4 急性骨髄単球性白血病
  • M5 急性単球性白血病
  • M6 赤白血病
  • M7 急性巨核芽球性白血病

急性骨髄性白血病の症状と治療

急性骨髄性白血病の症状としては、他の白血病と同じく白血病細胞が殖えているために、正常な血液細胞は圧迫されて減少している事によって起こるものと同じような症状になります。

治療法としては、年齢や病型分類によって異なってきます。

一般的には、白血病細胞を減らす目的で初期に行う「寛解導入療法(かんかいどうにゅうりょうほう)」として、抗がん剤を何種類か組み合わせた治療が行こなわれます。

しかし、急性骨髄性白血病中でも「急性前骨髄球性白血病(M3)」おいては他と違い、治療の最初は抗がん剤を使用せず「レチノイン酸」という内服薬を用い、高い寛解率と生存率を得られます。再発によるもの以外では、造血幹細胞移植も通常行うこともありません。

また、M0、M1、M4~M7においては、抗がん剤のみの治療では再発する可能性が高いもの、骨髄異形成症候群から白血病になったもの、異形成を伴うものなどに関しては、患者さんの全身状態や年齢などが許せば造血幹細胞移植が適応されることがあります。