肝臓がんの治療方法

肝臓がんの治療方法は、腫瘍の大きさ、腫瘍の数また肝機能の状態により治療方法が選ばれます。 手術での切除または移植などの外科的療法。そして化学塞栓療法、エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、などのいくつかの内科的療法があります。

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主な外科的療法

  • 部分肝切除術
  • 肝臓の中で手術により悪い部分を切り取る方法です。

  • 肝移植
  • 機能不全に陥った肝臓(肝不全)なってしまっている場合の肝臓を入れ替える移植手術です。 これらの外科的療法については「肝臓がんの手術について」で詳しく述べていきます。

主な内科的療法

  • 肝動脈塞栓療法(TAE)
  • 肝臓は肝動脈の他、門脈からも血液を介し栄養を供給しています。 肝細胞がんの場合、肝動脈からのみ血液を供給しているため、肝動脈に詰め物(塞栓)をする事で肝細胞がんだけを壊死(細胞が死ぬこと)させる治療です

  • 経皮的エタノール注入療法(PEIT)
  • 局所麻酔をして体の外からエコーで見ながら、肝臓がんに細長い針を刺しエタノールを注入します。エタノールはタンパク成分を凝固作用がありますので、これにより肝臓がんは壊死します。 ただし、週に一回程度で3・5回繰り返して行う治療ですので入院が必要となります。

  • ラジオ波焼灼療法(RFA)
  • 最近、新しい治療法として注目されています。 エコーで見ながら肝臓がんに直径約1.5mm程度の電極を挿入し、マイクロ波よりも周波数の低いラジオ波を流し約100℃前後の熱で焼いて、肝臓がんの細胞を壊死させます。 入院期間は約2週間で治療を受ける患者さんの体への負担は少ないのですが、まだ新しい治療法のため健康保険が適用されていません。治療を行う病院施設によって異なりますが、約数十万円の治療費がかかる所もあり事前によく担当医師と相談が必要です。

  • 抗がん剤(化学療法)
  • 抗がん剤を肝臓に直接注入し治療する方法です。

  • 放射線療法
  • 放射線療法とは放射線を細胞にあて細胞を死滅させる治療法です。手術のできない難しい部位にも治療を施すことができ、手術による患者さんの負担を軽くできるなどのメリットがあります。 しかし、放射線療法においてはがん細胞だけでなく正常な細胞に作用することも考えられます。そのために、いかにがん細胞だけを狙い撃ちできるかが大きなポイントとなります。

  • 陽子線治療
  • 陽子線治療は放射線のひとつですが、よりコントロールがピンポイントで可能になり患者さんへの負担が少なく効果もある治療法です。

    実際治療を受けた患者さんの意見も痛みがなく正常組織への負担がなく日常生活に影響がなく治療を受けることができると評価は高いことが多いです。まれに日焼けのような副作用がある場合もあるようです。

    ただし治療費が高額で250万~300万程度になってしまいます。先進医療扱いになるので公的な保険では適用にならないので全額自己負担となります。

    直接的な陽子線治療以外の診察や前検査等は保険摘要となります。

治療方法の選択

「肝臓がんの治療方法」で述べたように肝がんの治療はその肝臓の働きや、腫瘍の位置・大きさの他、各病期(ステージ)ごとに、治療方法が選択されます。

※肝臓がんの生存率の参照

肝臓がんの進行ステージ

  • ステージ1・・・ 手術が主体。肝硬変が進行している場合は肝動脈塞栓術やエタノ・ル注入術が選択されます。
  • ステージ2・・・ 手術の他、肝動脈塞栓術やエタノ・ル注入術が選択されます。
  • ステージ3・4・・・ 手術の他、肝動脈塞栓術が選択されます。 但し、ステージにおいても「常に症状がある」3期においては手術は適応外になります。

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