すい臓がんと抗がん剤
すい臓がんの治療に使う抗がん剤のほとんどは、ジェムザールと言う非小細胞肺がんやもちろん膵臓がんの治療に用いられる抗がん剤を使います。
または、ティーエスワンという抗がん剤を使用することもあります。
ジェムザールは、週1回投与を30分間点滴静注によりおこないます。
ジェムザールの副作用
代表的な副作用として、吐き気や嘔吐、食欲不振などの症状があらわれることがあります。
また、注射した当日から翌日にかけて発熱することがあります。繰り返し注射するとあらわれやすい傾向にありますが、発熱しても通常は数日で回復します。 その他、全身倦怠感もあらわれやすいことが知られています。
さらに、骨髄に作用して赤血球を減少させてしまうことがあります。そのため感染症や出血、貧血などの症状もあらわれやすくなります。 人によっては投与時に血管痛があるなどの報告もあります。
副作用については、個人差があるので必ずしもでるわけではないですが、吐き気がひどい場合には、吐き気を抑える薬をもらえますし、熱があれば解熱剤もつかえますので症状が我慢できない場合は看護師さんに話せば対応してくれるはずです。
副作用によって、注意すべきことがあって投与時は奇形を引き起こすことがあるので避妊は必須です。母乳による授乳も避けなければなりません。 また、眠気を起こすこともあるので通院の方は車の運転や、仕事での作業をされる方は注意が必要です。
その他症状
発熱、寒気、震え、咳、のどの痛み、軟便、下痢、腹痛、排尿時の痛み、血尿、頻尿、残尿感、肛門痛、皮膚が赤くなる、おりものの増加・不正性器出血、陰部のかゆみ、歯肉痛、発汗、紫斑、内出血、歯磨きによる出血、鼻血、血便、血尿手足が冷たい、爪の色が白い、顔色が悪い、頭痛、耳鳴りがする、脈拍が増える、動悸がする、息切れしやすい、食欲不振、便秘、めまいがする、疲労感・倦怠感がある
ティーエスワンとは?
ティーエスワンは、胃癌などに使用される経口の抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種です。 すい臓がん治療にも使用され奏効率は32.2%といわれてます。ちなみに胃がんで46.5%です。
使用法は、通常、成人には初回投与量(1回量)を体表面積に合せて次の基準量とし、朝食後及び夕食後の1日2回、28日間連日経口投与し、その後14日間休薬する。これを1クールとして投与を繰り返します
副作用は食欲不振、悪心、倦怠感、色素沈着障害、下痢、口内炎、等で胃腸障害が顕著のようです。
その他併用する抗がん剤としてシスプラチンがあります。 シスプラチンは白金錯体に分類される抗がん剤です。 副作用として、抗癌剤中、もっとも吐き気が強い抗癌剤といえるくらいの嘔吐、重大な腎障害があげられます。 そのほかに聴力障害や脳梗塞・心不全などの報告もあります。