食道がんの手術
食道とは食べ物を含み首や胸を通り、横隔膜という場所を通り胃にたどり着くまでの一本の管です。
ですから食道手術の場合まず首、胸、腹という部分になります。手術の体勢として通常の胸部食道がんの手術の場合は横向きの状態でおこないます。
左を下に横向きで手術となります。その後手術開始で右胸を開いて食道周囲のリンパ節を剥離していきます。
手術はこれでは終わらず、今度は仰向けにしお腹を開き胃の入り口付近を切り胸部である食道をお腹の方へ引き出して摘出となります。
またこのままでは食道がない状態ですので、今度は残っている胃を筒のようにして胸の骨の裏側をとおり首までのばし、首の食道とつなぎ合わせ食べ物が通りやすい道をつくり終了です。この最終段階の手順を再建と呼びます。
食道がん手術はこの様な進行でおこないますが、病院や専門医により、進行が違う場合もあります。
例えばこの再建の手順を最初に行ない、食道の通り道を先に行なう場合もあります。またこの再建を先に行なうことで、右胸をあけているタイムが短く出来るのです。
短くする意味とは胸の食道を剥離している間、手術の間、左肺だけで生きているかたちとなり、そうなる場合やはりスピードが必要となります。
少しでも安全性を考えた場合、再建の手順を先に行なう手術法が食道がん手術を受ける側として体のためにも良いといえます。