前立腺がんの治療

前立腺がんの治療方法には、手術療法、放射線療法、内分泌療法(ホルモン療法)、化学療法などがあります。

前立腺がんの進行度や、患者さんの年齢、体力等を考えそれぞれの治療を選択しまたは組み合わせて治療を行います。 そして治療を受ける主治医と納得するまで相談して最終的には方法を選択していきます。

手術療法

前立腺がんの手術療法は、余命が10年以上見込める患者さんに行うべきと考えられています。

下腹部を切開して前立腺と精嚢を摘出して尿道と膀胱を吻合したり、前立腺を全摘出するのに内視鏡を利用して行なうこともありますし、肛門上部を切開して摘出したりと様々な手術方法があります。

これは病巣の状態によって、または主治医の技術によって選択されることが多いようです。

いずれにしても手術のリスクとして性機能障害や尿失禁などの可能性があり前立腺がんの手術の選択の患者さんからの基準がここにあります。 より高い完治を望むならそのリスクを背負う場合もあるといえます。

手術時間は通常3~4時間程度で、2週間程度の入院が必要になります。

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放射線療法

前立腺がんの放射線療法には、外照射法と組織内照射法があります。

全般的に放射線療法とは外照射法のことを言い身体の外から患部である前立腺に放射線を照射します。

1日1回週5回照射に制限して約6週間程度の治療になります。

リスクとしては頻便や排便痛、放射線皮膚炎や下痢、潰瘍や出血、膀胱、尿道への影響、勃起障害などがあげられます。外照射法は外来で治療を受けることも可能です。

組織内照射法

密封小線源療法とも呼ばれるこの方法は、会陰から放射線元となる物質を特殊な浸入器具を使い前立腺内部に埋め込み、周辺のがん細胞を死滅させる治療法です。

レントゲンで見ると小線源がちりばめたように前立腺に埋め込まれた様子が確認できます。放射性物質は半年くらいで効力を失い、取り出す必要はありません。

外照射に比べて周辺臓器への影響が少なく、勃起障害や合併症が起きにくいのがメリットです。

内分泌療法(ホルモン療法)

前立腺がんが進行する原因として男性ホルモンが影響しているのですが、このホルモンを抑制または遮断してがんの勢いをなくす治療方法全般をホルモン療法といいます。ホルモン療法については別のページで詳しく述べたいと思います。

化学療法

前立腺がんの化学療法とは、抗がん剤を用いてがん細胞を攻撃し、死滅させる治療法です。基本的にホルモン療法が効かない、または効果がなくなったときに行う治療法です。

抗がん剤治薬としてドセタキセルなどがあり副作用として脱毛、吐き気、下痢、骨髄抑制などがおこります。

待機療法とは?

グリーソンスコアーが6かそれ以下でPSAが20ng/ml以下の比較的おとなしいがんがごく少量のとき行われる方法です。

積極的な治療を行わないので、副作用も当然おきませんがガン治療をしているという実感がないため不安を感じる人は選択しない方法です。

前立腺がん用ワクチンについて

マスコミなどでアステラス製薬とバイオ医薬品会社は前立腺がん用のワクチン開発を発表しました。

これはホルモン療法や抗がん剤による治療に対抗性のある進行性の前立腺がんに対してのワクチンですでにPSAレベルの低下や骨転移したがんの縮小やCTCの低下を確認しているようです。

副作用は倦怠感等あるようですが良好な結果だそうです。

ワクチンが作用するカラクリはがんを攻撃するT細胞等を最終的に活性化するのが目的ですが抗体自体を投与するのではなく作用を誘発する異物そのものを投与するのがワクチンの特徴と言えます。

これによってより免疫機能を直接的に強めて持続時間も期待ができるそうです。

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