大腸がんの原因

大腸がんの原因で一番多いと指摘されているのが食生活と言われています。一般的には近年の食生活の欧米化が原因であると指摘がありますが、なぜ欧米化の食事が大腸がんになりやすい傾向があるかといえば、特に女性にいえることですが食物繊維不足による便秘が上げられます。

絶対的にこれが原因であると言い切れませんが、やはり便が長い時間腸内に留まることは大腸に負担がかかりいわゆる、腸内環境も悪化してきます。実際に日本の女性のガン死亡の1位が胃がんから大腸がんになったことからもその傾向がうかがえます。

また、脂肪を消化するとき、胆汁の分泌が増えると、腸内で細菌が胆汁酸を分解するときに発がん性物質ができるといわれます。

そのほかの危険因子としてはやはり全部のガンに言える喫煙と飲酒です。発がん物質を体内に唾液などを通じて取り込んでしまう喫煙はやはり消化器官に悪影響があります。

数々のガン患者を完治させてきた食事法

お酒とたばこが悪いわけ

お酒に含まれているエタノールは分解されてアセトアルデヒドになります。お酒を飲むと顔が赤くなる、気分が悪くなる、頭痛がする、などの原因物質です。これががんの発生にかかわると考えられます。さらに、アセトアルデヒドが分解される際に出る活性酸素によって、細胞の中の核酸(DNA)を作るのに必要な葉酸という物質が壊されてしまいます。

これによってDNAの合成や傷ついたDNAの修復がうまく行かず、がんになるとも考えられています。 たばこの煙には、多くの発がん性物質が多く含まれています。たばこを吸っていると、たばこの煙が触れる「のど」や気管、肺以外に、直接触れない大腸の粘膜からも発がん性物質が検出されます。これによってがんが発生しやすくなると考えられています。

遺伝による大腸がんのリスク

様々なガンの原因のひとつに遺伝がありますが、大腸がんも遺伝によるリスクが認められてます。祖父母、両親、兄弟姉妹、子どもに大腸がんの患者がいる場合は、いない人よりも大腸がんにかかる率が高くなっているからです。

大腸がん患者の5~7%には、同一家系内に大腸がんの患者がいます。大腸がんのなかでも”家族性大腸腺腫症”とよばれる病気がもとになって発病するものは、遺伝が原因です。大腸に少なくとも100個以上の腺腫(ポリープ)が発生する病気で、幼児期に腺腫ができはじめ、思春期を過ぎる頃から大腸がんを合併します。放置すると大腸がんのために死亡することになるので、大腸がんが発生する前に、大腸をすべて取り去る手術をしなければなりません。

その他、大腸がんになりやすいケースは、潰瘍性大腸炎にかかったことのある人、子宮がんに対して下腹部に放射線照射治療を受けたことのある人などです。

運動不足による大腸がんのリスク

一日中パソコンの前にいるような仕事の人や生活の人は大腸がんになりやすいのは確実なようです。いわゆる運動不足のひとで、加えて内臓脂肪の多い人はリスクが高くなります。

内臓脂肪が増えると動脈硬化やガン発生を抑制するアディポネクチンの生成をしにくくなってしまって、そこに肉食がさらに重なると上皮細胞を脂や肉を食べた際などに発生する発がん物質に攻撃されて、上皮細胞の遺伝子が傷つき、ガン化するのです。

逆に運動することで内臓脂肪が少なくなりアディポネクチンが活発に生成され、さらに運動によって腸の動きが活発になり、便の便通時間が早くなるので発がん物質や胆汁酸と腸壁が接触する時間が短くなり、その結果がんの発生率が低下するといった考えがあります。

大腸がん簡単セルフチェック

大腸がんのリスクをまとめる意味でリスト化してみました。当てはまる項目が多いほど大腸がんのリスクが高まります。

  • 肉食中心でお腹いっぱい食べる
  • 加工食品が好き
  • 野菜や果物はあまりたべない
  • 早食いである
  • どちらかというと便秘気味である
  • 仕事柄便意を我慢してしまう
  • タバコを1日一箱以上吸う
  • お酒を1日一合以上飲む
  • 運動はあまりしていない
  • 仕事はデスクワーク中心である
  • 一日中ゴロゴロしているのが好きである
  • 家族に大腸の大きな既往歴がある
  • 40歳以上である

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