大腸がんの予防

大腸がんの予防には大腸がんの原因を取り除くこと、定期的に検査をすること、大腸がんになりにくい体質にしたり食事を積極的に摂取することの3点が大腸がんの予防につながっていくと考えられます。

まず、大腸がんの原因を取り除くことですが大腸がんの原因である食生活の欧米化をやめ和食中心(理由は後述)にする。

また喫煙や過度の飲酒などをやめるか控える。女性の場合便秘に気をつけることが重要になってきます。これらのことは大腸の表面を常にきれいに保っている上皮細胞を脂や肉を食べた際などに発生する発がん物質に攻撃されて、上皮細胞の遺伝子が傷つくことを防ぐために気をつけるのです。

定期検査については、40代以降は最低でも1年に一回は精密検査を受けたほうがいいでしょう。大腸がんの場合早期発見すれば他のガンに比べてもはるかに予後の良いガンですので定期的な精密検査は一番の大腸がんの予防法といえるでしょう。

大腸がんを予防するといわれている食べ物

よく和食が良いとか、野菜や果物をたくさん取ることで大腸がんの予防になると言われてますが、実はそれほど効果が認められているわけではありません。

実際はまったく効果がなくはないのですが、直接大腸がんに作用するということではなくバランスの良い食事には当然体調を整えて免疫力を高め結果として大腸がんも予防するということはもちろん大いにありますが、直接的に大腸がんに効果があるといったことではないようです。

しかし、便秘を解消する食物繊維は水溶性のものも含めて大腸がん予防には貢献してくれるようです。厳密に言えば食物繊維や野菜・果物の摂取で予防するということより、これらの食物を食べないひとはやはり、大腸がんになりやすいのです。

わかりにくいと思いますが、摂取しないことでバランスを崩したり、便秘になり通常より危険因子が高まるといった関係です。ですので結果的にやはり食物繊維やバランスの良い食事は大腸がんの予防に貢献してくれるといえます。

大腸がんになりにくい体質になるには・・・

それでは食事や定期的な検査以外に大腸がんの予防に効果があるのはなんでしょうか?

それは運動です。

適度な運動は健康を促進するようですが、なぜ大腸がんのリスクに対して効果があるのでしょうか?

専門家の話によれば「運動によって内臓脂肪を減らすことが、大腸がんのリスク減につながると考えられます。」ということです。ある大学の医学部では、大腸がんになりやすい人となりにくい人を比較する研究を行いました。その結果、内臓脂肪に差がありました。なりやすい人は内臓脂肪の断面積が大きかったのです。

その理由として超善玉物質「アディポネクチン」が関わっていると考えられています。動脈硬化の予防などに効果があるとされていましたが、最新の研究によると、がんの予防効果もあるのではないかと考えられてきているのです。このアディポネクチンの量を増やすためには、内臓脂肪を減らすことです。

内臓脂肪が増えすぎると、アディポネクチンを作る能力が衰えてしまうからです。適度な運動によって内臓脂肪の蓄積を防ぐことも大腸がんの予防に効果がありそうですね。運動をするといっても、どの程度の運動をすればいいのかは分かりにくいものです。

そこで、歩行運動の時間で有酸素能力を3段階に分けて比較した所、有酸素能力が高い人ほど、がん死の危険が低いという結果が出ています。

では、どのくらいの運動を行えばいいのでしょうか?

基本的には軽めの有酸素運動、やや早足で歩くくらいが勧められています。多少ゆとりをもつくらいの運動で十分です。運動嫌いの人なら、家事や掃除、サイクリング、水泳など、何でもいいので毎日1時間程身体を動かすことが大事なのです。

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